2021年10月29日(金)に予定通り、2021年度第53回社会保険労務士試験の合格発表がありました。
なんと言ってもサプライズは選択式の労働一般常識が1点救済!
合格された方、本当におめでとうございます!!!
早速ですが、第53回社労士試験合格発表の詳細情報を見ていきます。ところどころに受験生目線ですが、出不精ママの感想も述べています。
第53回社労士試験の合格発表 詳細情報
まずは合格基準!
合格基準 | 選択式 | 択一式 |
総得点 | 24点以上(昨年25点以上) | 45点以上(昨年44点以上) |
各科目 | 3点以上 | 4点以上 |
救済 | 労一1点以上・国年2点以上 | なし |
選択式は昨年より若干難しくて、択一式は若干簡単だったってことか!選択式は労一が平均点を下げたからね。
労一の救済については、あとでゆっくり感想を話したいな。
- 申込者数 50,433名(前年49,250名)
- 受験者数 37,306名(前年34,845名)
- 受験率 74.0%(前年70.8%)
- 合格者数 2,937名(前年2,237名)
- 合格率 7.9%(前年6.4%)
申込者数がなんと5万人台に!コロナ禍の影響で、資格を取ろうと考える人が増えているのかもしれません。
受験者数・受験率・合格者数・合格率もすべて増加しました。
合格率が久々の8%弱!
労一の1点救済がなかったら、合格率2.5%くらいになってたんじゃ!?(勝手な想像)
労一1点、国年2点の救済についての感想
労一の救済については、各スクールが2点救済を確実に予想していたものの、1点救済に関しては「まずない」「ほとんどない」「明言を避ける」がほとんど。
出不精ママの調べでは「1点救済の可能性あり」を明言していたのは、辰巳研究所1校だけでした。
本当に社労士試験ほどフタを開けてみるまでは合否がわからない試験はありませんね。
厚生労働省が発表している「合格基準点の考え方について」によると、「科目別最低点の補正」の基準は以下の通りです。
各科目の合格基準点(選択式3点、択一式4点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。
厚生労働省ホームページより引用
ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。
ⅰ) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合
ⅱ) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点、択一式で2点以下となる場合
そこで、今年の労一の得点分布をみてみると、
0点 | 1点 | 2点 | 3点 | 4点 | 5点 | 平均点 | |
解答者数 | 5,780 | 12,716 | 11,668 | 5,067 | 1,132 | 102 | 1.5点 |
% | 15.9 | 34.9 | 32.0 | 13.9 | 3.1 | 0.3 | |
累計 | 5,780 | 18,496 | 30,164 | 35,231 | 36,363 | 36,465 | |
% | 15.9 | 50.7 | 82.7 | 96.6 | 99.7 | 100 |
「選択式3点以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合」という要件は、表の通り2点以下が82.7%、1点以下が50.7%なので満たしています。
しかし、「引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合引き下げを行わない」という要件は満たしていません。わかりやすく言えば、「0点が30%以上」いないと要件を満たしません。
ただし、「原則として引き下げを行わないこととする。」とあくまで「原則」ですから、今回の労一の1点救済は例外だったということでしょう。
各スクールの予想が当たらないはずですね。
得点分布に当てはまらないとしても、内容的には1点救済にふさわしい激難な問題でしたからね。
労一が1点でも択一式は50点台の人がいるように、労一だけでは実力差がつかないって意見も多かったし!
あとは、2点救済にしたら合格者が激減してしまうのかも?救済で合格者を調整しているんでしょうか?
国年法の2点救済については、あくまで出不精ママの肌感としては「労基安衛法と社会保険一般常識の2科目と同じくらいの難易度かな?」と考えていましたので、「救済はないかな?」と思っていました。
国年法の問題は、テキストに載っているものの、選択式としては選びにくいキーワードだったのかもしれません。
この2科目の救済で思うことは、まったく社労士試験ほどフタを開けてみるまでは合否がわからない試験はありませんね。
残念だった方は、少し休んで再チャレンジ!
出不精ママは4回の残念(不合格)を経験しました。
試験が終わって合格発表までの約2か月間は、テキストを見るのもイヤでした。合格発表日に不合格が確定しても、しばらくは気持ちの切り替えができませんでした。
「11月からまたがんばるぞ!」と思っていたものの、結局、勉強を再開したのは12月半ば。
出不精ママのように今は気持ちの整理がつかない人は、焦らず少し休んでみませんか。
社労士試験はしょせん暗記中心の試験。7月から8月の直前期がもっとも重要な時期。少し休んでからでも十分間に合うと出不精ママは思います。
もちろん、もう勉強を再開しているあなたは最強!
まとめ
・今年の社労士試験は、選択式労一が1点救済、国年法が2点救済。得点分布だけを見ると合格基準点の考え方を満たしていないので、例外的な措置と推測される。
・しかし労一は問題内容からはいえば1点救済レベル。 社労士試験ほどフタを開けてみるまでは合否がわからない試験はない。
・来年再受験するかどうか気持ちの整理がつかない人は、少し休んでいいのではないか。 社労士試験は暗記中心の試験。7月から8月の直前期がもっとも重要な時期。