2021年8月22日(日)に令和3年度 第53回社労士試験が、予定通り実施されました。
僭越ではありますが、試験経験5回の出不精ママが試験の肌感・解答分析・難易度・問題の解き方などを書きたいと思います。今回は、国民年金法の選択式です。
下記の通り、 国民年金法全体と各5問について、7つの難易度に分けました。
激易 | 易 | やや易 | 普通 | やや難 | 難 | 激難 |
結論から先に言うと、国民年金法の選択式の難易度はやや難。
全問、テキストに載っている条文がそのまま出題されましたが、細かいところを出してきましたね。
国民年金法の選択式 A・B・C 内容は調整期間
国民年金法第16条の2第1項の規定によると、政府は、国民年金法第4条の3第1項の規定により財政の現況及び見通しを作成するに当たり、国民年金事業の財政が、財政均衡期間の終了時にA ようにするために必要な年金特別会計の国民年金勘定の積立金を保有しつつ当該財政均衡期間にわたってその均衡を保つことができないと見込まれる場合には、年金たる給付(付加年金を除く。)の額(以下本問において「給付額」という。)をB するものとし、政令で、給付額をB する期間のC を定めるものとされている。
③ 開始年度 ④ 開始年度及び終了年度 ⑤ 改 定 ⑥ 給付額に不足が生じない ⑪ 給付の支給に支障が生じない ⑫ 減 額 ⑬ 財政窮迫化をもたらさない ⑭ 財政収支が保たれる ⑮ 終了年度 ⑯ 調 整 ⑰ 年 限 ⑱ 変 更
Aの正解は⑪給付の支給に支障が生じない、Bの正解は⑯調整、 Cの正解は③開始年度でした。
国民年金法16条の2 調整期間からの出題。
他の記事でも何回か書きましたが、社労士試験はうろ覚えが命取りになる試験です。Bの「調整」はできた人が多いかもしれませんが、AとCは細かい部分なので、正確に覚えていたかどうか。
かなり前ですが、調整期間の部分は選択式で出題されたことがあるので、やはり過去問とテキスト通読は大事ですね。
テキストはただ読んでいるだけではなく、選択式を意識して正確に覚えていないと他の選択肢に惑わされてしまいます。
具体的には、スクールの選択式問題集を解いたり、テキストを読むなら音読もおすすめです。たとえば、Aの「給付の支給に支障が生じない」のような長い文節は、音読して耳で覚えると、記憶に残りやすいのでは。
Bはやや易、AとCは、やや難とします。
国民年金法の選択式 D・E 内容は公課の禁止
国民年金法第25条では、「租税その他の公課は、D として、課することができない。ただし、E については、この限りでない。」と規定している。
① 遺族基礎年金及び寡婦年金 ② 遺族基礎年金及び付加年金 ⑦ 給付として支給を受けた金銭を基準 ⑧ 給付として支給を受けた金銭を標準 ⑨ 給付として支給を受けた年金額を基準 ⑩ 給付として支給を受けた年金額を標準 ⑲ 老齢基礎年金及び寡婦年金 ⑳ 老齢基礎年金及び付加年金
Dの正解は⑧給付として支給を受けた金銭を標準、Eの正解は⑳老齢基礎年金及び付加年金でした。
国民年金法25条 公課の禁止から出題。
有名な条文ですが、Dは「標準」と「基準」で迷うところです。先ほども述べましたが、「給付として支給を受けた金銭を標準」のような長い文節は、テキストを音読して耳で覚えるのがおすすめ。
Dはやや難、Eは基本事項だし他の選択肢と迷わないので激易ですね。
まとめ
A | B | C | D | E | 全体 |
やや難 | やや易 | やや難 | やや難 | 激易 | やや難 |
・全体としては、やや難。なんとか3点とれるかな?というレベル。
・作戦としてはBとEで確実に2点取り、残りの3問のうち1点は取りたい。
・AとCとDの3問は、テキストをなにげなく読んでいるだけでは取れない、痛いところをついている。選択式を意識したテキスト通読が必要。社労士試験は、正確な暗記が肝心!
以上の内容は出不精ママの個人的な感想であり、解き方や合格を確約するものではありませんので、ご了解ください。