過去問

令和3年度 第53回社労士試験の感想【労働一般・選択式】解答分析・難易度・解き方など!

2021年8月22日(日)に令和3年度第53回社労士試験が、予定通り実施されました。

僭越ではありますが、試験経験5回の出不精ママが試験の肌感・解答分析・難易度・問題の解き方などを書きたいと思います。今回は、労務管理その他の労働に関する一般常識(以下、労働一般常識または労一)の選択式です。

下記の通り、 労一の選択式全体と各5問について、7つの難易度に分けました。

激易 やや易 普通 やや難 激難

出不精ママ

結論から先に言うと、労一の選択式の難易度は激難。労一の難易度はある程度予想していましたが、今年は反則レベルでした。

前年度の問題は統計一色だったのに、今年はガラッと変わって1問が法令から、残り4問が厚労白書からとは・・・相変わらず試験委員の方々はサプライズがお好き。

もっとも気になるのは、救済があるかどうか?

大多数のスクールが「2点救済の可能性はかなり高い」と予想しています。出不精ママも全く同感です。

では1点救済はどうか?

正直まったくわかりません。まあ、この時点でわかる人は誰もいませんよね。のちほど述べますが、「1点救済の可能性はかなり低いが、ゼロではない」と予想しています。

労働一般常識の選択式 A  内容は労働施策総合推進法 募集・採用における年齢に関わりない均等な機会の確保の例外

令和3年度 第53回 労働一般 選択式 A

労働施策総合推進法は、労働者の募集・採用の際に、原則として、年齢制限を禁止しているが、例外事由の一つとして、就職氷河期世代( A   )の不安定就労者・無業者に限定した募集・採用を可能にしている。

① 25 歳以上 50 歳未満   ② 30 歳以上 60 歳未満
③ 35 歳以上 50 歳未満   ④ 35 歳以上 55 歳未満

正解は④35 歳以上 55 歳未満 でした。

労働施策総合推進法の令和2年改正からの出題。令和5年3月31日までの暫定措置。

原則として労働施策総合推進法では労働者の募集・採用の際に年齢制限を禁止していますが、「バブル崩壊後に就職難だった就職氷河期世代なら、年齢層を限定していいよ」という改正です。

もう少し細かく言うと、就職氷河期世代(35歳以上55歳未満)で安定した職業に就いていない人(不安定就労者・無業者)が対象です。

出不精ママ

令和2年の労働施策総合推進法の改正なら、「パワハラ防止対策の義務化」の方が目立っていました。まさか年齢制限禁止の例外、しかも就職氷河期世代の年齢を聞いてくるとは・・・。

出不精ママもこの記事を書いている時点ではかろうじて50代ですが、新卒の頃はまだバブル最盛期でしたよ?就職後もしばらくはバブルを謳歌していたのを覚えています。

したがってこの問題を常識で解けば、「③35歳以上50歳未満」を選んでしまった人が大多数ではないでしょうか。出不精ママの経験では、社労士試験はあまりひねったりひっかけたりの問題は出題されず、素直に回答した方が正解することが多いと感じていましたが、この問題はけっこう意地悪~。

出不精ママ

しかも前後に何のヒントもなくストレートに数字を問う問題。激難はもちろんのこと、もしかして捨て問では?

労働一般常識の選択式 B・C・D  内容は厚生労働白書より助成金の名称など

令和3年度 第53回 労働一般常識 選択式 B・C・D

生涯現役社会の実現に向けた環境を整備するため、65歳以降の定年延長や66歳以降の継続雇用延長、高年齢者の雇用管理制度の整備や定年年齢未満である高年齢の有期契約労働者の無期雇用への転換を行う事業主に対して、「 B    」を支給している。また、C    において高年齢退職予定者の情報を登録して、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介する高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業を実施している。
一方、働きたい高年齢求職者の再就職支援のため、全国の主要なハローワークに「生涯現役支援窓口」を設置し、特に 65 歳以上の高年齢求職者に対して職業生活の再設計に係る支援や支援チームによる就労支援を重点的に行っている。ハローワーク等の紹介により60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては、「 D    」を支給し、高年齢者の就職を促進している。

Bの選択肢  ①65歳超雇用推進助成金   ②キャリアアップ助成金  ③高年齢労働者処遇改善促進助成金   ④産業雇用安定助成金

Cの選択肢  ①(公財)産業雇用安定センター   ②職業能力開発促進センター  ③中央職業能力開発協会   ④ハローワーク

Dの選択肢  ①高年齢者雇用継続助成金   ②人材開発支援助成金  ③人材確保等支援助成金   ④特定求職者雇用開発助成金

Bの正解は①65歳超雇用推進助成金 、Cの正解は①(公財)産業雇用安定センター 、 Dの正解は④特定求職者雇用開発助成金 でした。

出不精ママ

出不精ママもまっさらな気持ちで選択式を解いてみましたが、労一は1点。(唯一の正解はB)

選択式の他の科目は3点~5点をキープできたのですが、今年受けていたら落ちてた可能性大ですね。まったく社労士試験は運が左右することは否めません。

令和2年版厚生労働白書の「生涯現役社会の実現」から出題。

このB・C・Dの3問に関しては、前後のキーワードをヒントに消去法で、なんとか2択までは絞れるかなぁ?

Bは、「65歳以降の定年延長や66歳以降の継続雇用延長」 をヒントにすれば 、「②キャリアアップ助成金」と 「④産業雇用安定助成金」の「キャリアアップ」と「産業雇用」という言葉が合わないので消去。

Cは、下段にハローワークのことが出てくるので、少なくとも「④ハローワーク 」は消去。 「②職業能力開発促進センター」と「③中央職業能力開発協会 」も、高年齢者に「能力開発」は合わないから消去できたかも。

Dは、「ハローワーク等の紹介により60歳以上の高年齢者等を雇い入れた事業主に対しては」がヒントになり、 「①高年齢者雇用継続助成金」と「 ②人材開発支援助成金 」の「雇用継続」「人材開発」という言葉が合わないので消去。

まあ「後付けの考え方なので、何とでも理屈をつけられる」と言ってしまえばそれまでなのですが、一般常識の激難はこれからも続くかもしれません。来年以降の試験に活かすということで、問題の前後のキーワードをヒントに、そのキーワードに合わない言葉が入っている選択肢は消去するという作戦でいきましょう!

出不精ママ

いずれにせよ助成金の名称まで覚えている人は少なく、初見の人がほとんど。したがってこの3問も激難とします!

労働一般常識の選択式 E  続いて助成金 中高年齢者等の年齢は?

令和3年度 第53回 労働一般常識 選択式 E

既存の企業による雇用の拡大だけでなく、起業によって中高年齢者等の雇用を創出していくことも重要である。

そのため、中高年齢者等( E    )が起業を行う際に、従業員の募集・採用や教育訓練経費の一部を「中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)」により助成している。

① 40 歳以上    ② 45 歳以上
③ 50 歳以上    ④ 55 歳以上

正解は①40 歳以上でした。

引き続き助成金関係の問題。中高年齢者等とは何歳以上か?

出不精ママ

中高年齢者といえば、「労働科目なら45歳、社保科目なら40歳から」と覚えていましたが?

「 ①40 歳以上 」と「②45 歳以上」の2択には絞れるものの、試験勉強した人なら「労一は労働科目だから、45歳だろう!」 と 「②45 歳以上」 を選ぶのが普通では?

出不精ママ

よってこの問題は激難を通り越して、捨て問とします!

労一の救済は? 2点?それとも・・・1点?

冒頭でも述べましたが、今年の労一は激難中の激難

そろそろ各スクールのデータリサーチの結果も公表されつつありますが、「2点救済の可能性はかなり高い 」「2点救済はほぼ確実」との予想がほとんど。出不精ママも全く同感です。

出不精ママ

では・・1点救済はあるのか・・・!?

現時点で「1点救済の可能性が残っている」と分析しているのは、出不精ママの調べでは辰巳法律研究所の1スクールだけでした。

正直まったくわかりませんが、私見では「1点救済の可能性はかなり低いが、ゼロではない」と予想します。

その理由を下記にあげました。まず「ゼロではない」という理由は3つです。

1.辰巳法律研究所のように、「0点の人が15%前後いる」というデータが出ているスクールもある。データリサーチに参加する人はスクールにお金を払って真面目に勉強していた人が多いから、得点は普通高いはず。データリサーチに参加していない人も考慮すると、「0点が30%以上」という1点救済の要件を満たす可能性はまだ残っている。ちなみに1人の人が4択の問題を5問すべて不正解を選ぶ確率は23.7%(けっこう高いよね!)

2.出不精ママの単なる肌感で、過去に2点救済された問題よりもかなり難しいから。

3.「過去に1点救済は実際どのくらいあったのか?」を調べてみると、最近では、平成25年度の社一、平成22年度の国年、平成20年度の健保でそれぞれ1点救済があった。(けっこうあったんですね!)それぞれの内容は下記の通りだが、1点取れるかな?うまくいけば2点?というレベルで、今回の労一と難易度は同等と思われる。

平成25年度の社一 介護保険、年金の2国間協定、年金記録の回復

平成22年度の国年 年金の特例水準と本来水準

平成20年度の健保 健康保険組合の調整保険料

確かにこの3つとも、受験生が苦手そうなきわどい問題だねぇ~!

次に「1点救済の可能性はかなり低い」という理由は3つです。

1.「0点の人が15%前後いる」というデータが出ているスクールもあれば、「0点の人の割合は5%前後」というスクールも少なからずある。1人が0点を取る確率は23.7%だが、約3万人の受験生のうちの30%が0点という確率はまた別。(難しくて計算不可能)

2.特にB・C・Dの3問は、勉強していた人としてない人との差がつきにくく、勉強してない人も1点は取りやすい。1点取った人はかなり多いのではないか?しかも4択問題なので、選びやすい。

3.今年から受験料が値上がりしたから、本気度の人が多いのではないか?

出不精ママ

労一1点だった人でも、択一式は50点とか十分実力があった人は多いはず。個人的には1点救済を願うばかりです。

まとめ

A B C D E 全体
激難 激難 激難 激難 激難 激難

・全体としては、。「1点救済もありえるレベルだ」と出不精ママは思う。

・AとEは、自分のスクールの直前予想問題が当たっていたら超ラッキー!それ以外の初見の人は、捨て問かも!

・作戦としては、BとCとDの3問の中で2点をもぎ取るしかない。 問題の前後のキーワードをヒントに、そのキーワードに合わない言葉が入っている選択肢は、自分なりの理屈で消去するという来年以降の教訓を学んだ!

出不精ママ

以上の内容は出不精ママの個人的な感想であり、解き方や合格を確約するものではありませんので、ご了解ください。

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