障害等級の併合繰上げについて。問題は解けるんですが、時間がかかってしまします。
頭の中だけで解くと、時間がかかったり間違えたりするのでは?出不精ママは書いて解きました。
一度理解してしまえば内容自体は難しくないけど、ちょっとだけ考えないといけないので意外に間違えやすいのが障害補償給付・障害等級の併合繰上げ。
出題頻度も高いので、ここで失点してしまうのはもったいない!書くことで、確実に得点しましょう!
障害補償給付 障害等級の併合繰上げとは?
そもそも併合繰上げとは、同一の業務災害により2つ以上の身体障害を残した場合に重い方の身体障害の障害等級を、下記の通り繰り上げて障害等級を決定する方法です。
- 第13級以上の身体障害が2以上あるとき ⇒ 1級繰り上げる
- 第8級以上の身体障害が2以上あるとき ⇒ 2級繰り上げる
- 第5級以上の身体障害が2以上あるとき ⇒ 3級繰り上げる
同一の業務災害により2つ以上の身体障害を残した場合、併合には次の3つの考え方があるので合わせて復習しましょう。この記事では、「2.」のことを書いています。
1.併合の原則・・・重い方の身体障害の該当する障害等級とする。
2.併合繰上げ・・・1.の原則をそのまま適用すると著しく不均等なケースが生じることがあるので、その場合は併合繰上げが行われる。
3.併合繰上げの例外・・・併合繰上げ後の等級が第8級以下である場合に、個々の障害等級の給付額の合算額 < 併合繰上げ後の給付額となった時は、支給する給付は「個々の障害等級の給付額の合算額 」とする。実際にこの例外に該当するのは、第9級と第13級との繰り上げの場合のみ。「第9級(391日分)+第13級(101日分)=492日分」<「第8級=503日分」。したがって、障害等級そのものは併合繰上げにより「第8級」となるが、支給額は合算額の「492日分」となる。
う~ん、確かに頭だけで覚えて問題を解こうとすると時間がかかりますね。でも書くって言っても、書くのにも時間がかかるのでは?
試験中であっても、もっともシンプルにサッと書く方法をご紹介します。スクールのテキストやネットで調べて、出不精ママなりに考えました。
書いて解く! 障害等級の併合繰上げ
出不精ママがいろんな情報を集めて考えた、併合繰上げの書き方。
まず、横に1から14の数字(1級から14級のこと)を書きます。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
次に、5と8と13(5級と8級と13級のこと)に印をつけます。試験当日は下のようにマーカーがあるわけではないので、下線を引いたり〇で囲みます。とにかく 「5と8と13」の3つの数字を強調しましょう。(ちなみに出不精ママは、3つの数字自体は5+8=13と覚えました。)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
また次に、 5と8と13 の上にそれぞれ「+3」「+2」「+1」と書きます。そう、これは 「3級繰り上げる 」 「2級繰り上げる 」 「1級繰り上げる 」 という意味です。
+3 +2 +1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
字が汚くてすみません。 え?十分きれいだって?
そうですね!試験中は時間がないのできれいに書いている暇はありません。ミスしない程度に走り書きでいいので、サッと書いてしまいましょう。
過去問で検証
さっそく過去問を解いてみましょう。
障害等級表に該当する障害が2以上あって厚生労働省令の定める要件を満たす場合には、その障害等級は、厚生労働省令の定めに従い繰り上げた障害等級による。具体例は次の通りである。
① 第5級、第7級、第9級の3障害がある場合 第3級
② 第4級、第5級の2障害がある場合 第2級
③ 第8級、第9級の2障害がある場合 第7級
答えは✖。
「② 第4級、第5級の2障害がある場合 第2級 」の部分が誤り。①と③は正しいです。
では②が間違っていることを、出不精ママが書いた手描き図を使って確認しましょう。
このように、「第4級、第5級の2障害がある場合」は「第2級」ではなく「第1級」に繰り上がるのが正しいことがわかります。
① 第5級、第7級、第9級の3障害がある場合 第3級
③ 第8級、第9級の2障害がある場合 第7級
は正しいので、同じようにやってみてください。ちなみに①のように障害が3つある場合は、重い方の2つ=第5級と第7級で考えればOKですよ。
まとめ
・障害補償給付の併合繰上げは、問題自体は簡単だが出題頻度が高いので、失点するとかなり痛い!
・頭だけで考えて解くと時間がかかったり間違えやすい。むしろ試験問題の余白にサッと書いて、確実に得点しよう!